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やりなさい!では動かない… ~1年生のマネジメント~

やりなさい!では動かない… ~1年生のマネジメント~

小学1年生の宿題事情

長男が今年4月から小学1年生に入学しました。
子どもは、学校の授業を終えると、放課後は校内にある学童保育で過ごし、17時ごろに学校を出て歩いて帰ってきます。そして帰宅後は、時間割、音読、ひらがなの書き取りプリントの3つをやらなければなりません。

音読は教科書の数ページ、ひらがなプリントも、その日の授業で勉強した1つのひらがなを24マス書くだけ、と、大人目線でいえば非常に簡単なものなのですが、これらを終わらせることが、それはもう本当に、ものすごく、とっっっっっっても大変なのです。

国語の教科書とひらがなプリント

帰宅してすぐにおやつを食べ終え、テレビをつけようとする子供に、私はひとこと言います。
私 「宿題あるんでしょ?」
長男「あー、・・・あるよ」
私 「テレビつける前に、先にやっちゃいなさい」
長男「えーーーーー!」
私 「じゃあ、3つのうち、どれか2つだけでもいいから。残り1つはご飯の後でいいから」
長男「えーーーー、なんでだよぉ・・・・1つがいい・・・」
私 「今やっておいたほうが、あとからラクなんだから、がんばってやっちゃいな!」

というやり取りを毎日繰り返し、ようやく始めてくれても、しぶしぶいやいやな態度で、少し進めては落書きやおしゃべりを始めたり、こちらもついイライラしてしまいます。

宿題に気持ちよく取り組むためのサポート

どうにかスムーズにやってもらいたいので、いろいろ聞き取りをしたり、やり方や声のかけ方をいろいろ試した結果、いくつかポイントがわかってきました。

ポイント1:子どものコンディションを整える
当たり前ですが、くたくたに疲れた状態では、宿題をやる気力になれません。
うちは急坂のてっぺんに自宅があるので、学校・学童保育を終えて疲れた子供が、空腹で、重たいランドセルを担いで歩いて帰宅するというのは、まだ小1の子どもには大きな負担のようです。
なので、帰宅時間を少し遅くして、学童保育で17時に出されるおやつを頂いた後に自転車でお迎えに行くようにしてみました。
そうすれば、疲れもそこまで酷くなく、帰宅後の機嫌もよいため、お互いにハッピーです。(いまのところ、私のお迎えの体力消耗はここでは目をつぶっていますが・・・)

ポイント2:本人の自主性を引き出し、尊重する
先に終わらせたほうがラク、やってしまえばすぐに終わる、というのは大人の考えで、子どもからしたら、3つをやるのは大仕事です。
それを無理矢理やらせるのは、お互いに辛いものがあります。
なので、本人が納得してできるタイミングを決めてもらうことにしてみました。

最近は、おやつの後にテレビをつける子供に、このように声を掛けます。
私 「宿題はいつやるの?」
長男「えーっと・・・テレビ少し見て、そのあと音読とプリントやる」
私 「時間割は?」
長男「ご飯の後にやる」
私 「はい」

子どもは、自分で計画的にやることを決められるようになってきました。
私も、子どもが計画したことにできるだけ口を出しせず、尊重するように気を付けています。
すると、自分で決めた時間にテレビを消して、宿題をスタートしてくれるようになりました。自分でやると決めたタイミングで始めると、文句も少なく、スムーズにやれるようです。

「やりなさい」とくどくど言わなくとも始めてくれて、機嫌よく終わらせてくれることは、何よりもプライスレスです!

相手に寄り添い、一緒に課題を乗り越える

子どもは小学生になって初めて、宿題と時間割という、自宅で子ども自身が主体的に取り組む課題を課され、それを毎日取り組まなければならない状況になりました。これは保育園時代にはなかったことで、子どもにとって大きな変化です。

私は日々、どうすれば少しでもハードルを下げてやれるだろうかと試行錯誤する中で、「やりなさい」と強く言ってやらせる方法が、いかにモチベーションと乖離しているか、お互いの気分がよくないかを痛感しました。
相手と向き合い、相手の特性を理解して、どんなやり方がいいかを見つけ、自分で決めてもらう方が、一見すると回り道のようでもずっと建設的です。

そもそも、課された課題が、当人にとってどのくらい負荷があるのかは、他者のものさしでは測れません。そして、それが当人にとって負荷の大きすぎる課題であった場合、乗り越えることは非常に困難です。酷く疲弊したり、途中であきらめたり、最悪はつぶされてしまうことも考えられます。
それをどうにか乗り越えてほしければ、当人に任せきりにするのではなく、周囲が協力して、課題を分解・分割したり、アプローチの仕方を変えてみたり、環境を整えたりするなど、様々なサポートをするべきでしょう。

今回のケースでは、親と新一年生の子ども、という絶対的な能力差のある関係性だったので、親から子どもに全面的にサポートすることができて、解決に向かっています。でも、もしこれが仕事上の上司と部下だったり、先輩後輩の間柄であった場合、どうでしょうか。なぜこれくらいやれないのか、などと自分の価値基準や損得などで感情的に判断してしまい、相手を尊重してサポートするのは、意外と難しいかもしれません。
それでも、時代が変化した状況で、不確実でよりどころのない、難しい課題や今までとは異なる新しい課題に立ち向かっていくには、無暗にプレッシャーをかけるのではなく、適切なサポートをすることは、非常に重要なことだと思います。

私も、今は少しうまくまわり始めたところですが、また宿題の内容や量が変わったり、子どものモチベーションが変化したりなど、状況が変化したときに対応できるよう、いつでもフットワーク軽く、子どもの様子を感じ取りながらよりよい方法を探っていきたいと思います。

また仕事においても、同じような状況があれば、仲間と向き合い、サポートし合えるようにしたいと思います。


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