そのアウトカムは、衝動に駆られるか!?


こんにちわ。高橋です。

「自分事と思えるアウトカムを設定する」ということについて、いろいろな方にお話する機会が増えてきましたが、設定したアウトカムが適したものかどうかを判断する基準について、大変共感できるお話を見つけましたので、ご紹介しますね。(過去記事「アウトカム思考のススメ」についてはこちらから)

~あるベンチャーの社長は、全社員が本気でコミットできるビジョンを持つことが大切と考え、全社員で対話を重ねて会社のビジョンを作ることを提案した。ビジョン策定委員会が作られ、委員会は全社員が参画できる対話の場を設けて自社ビジョンづくりに励み、全社員の話し合いから出てきたインプットをまとめてビジョンを作成し社長に報告した。

社長「もしあなたの子どもが車の多い道路の真ん中に立っていたら、どうしますか?」

社員「(何を聞かれているのだろうと思いながら)私なら、とにかく子どものもとに駆け寄って、子供を安全なところまで抱きかかえていきます」

社長「このビジョンを読んでみて、道路の真ん中に立つ子供を助けようとするのと同じくらいの衝動を感じますか?」

この問いを聞いて委員会のメンバーははっとした。そして正直に「そこまでの衝動は感じません」と答えた。

社長は、「では、自分たちで道路に立つ子どもを助けたいと思うようなビジョンができるまで、何度でも話し合ってください」と依頼した。

委員会のメンバーは、それから繰り返し対話の場を設けながら、自分が思わず行動してしまうようなビジョン作りを目指し、15か月以上の歳月を重ねて経営理念を作成した。「『学習する組織』入門」より~

”衝動的”というと「衝動が抑えられない」とか「理性的でない」といったマイナスのイメージで語られることが多いですが、理屈ではなく身体(感覚)レベルで」「何としてでも成し遂げたいと思う感情」は、失敗をおそれない、全身全霊でチャレンジし続ける、といった活動の原動力にもなりえる強い気持ちです。この内的な力なしには、不確実性の高い、未知なる挑戦に挑むことができません。まさにイノベーションを生み出す原動力とも言えます。

アウトカムを考える際には、「自分自身、そしてチームのメンバーが、衝動に駆られるようなものになっているかどうか」を判断基準として、オリジナルな言葉を紡ぎ、心が沸き立つイメージを描いてみてくださいね。(高橋祥)